
ED(勃起不全)の意味とは!?3つの原因&対策方法
「ED」という言葉の本当の意味をご存知ですか? 「EDなんて他人事」「まだまだ大丈夫…」 と思っているあなた、実は年齢と共にED人口は増加していきます。自分にもその症状が起きるかもしれないという事実を知り、意味や対処法を理解しましょう!
目次
- 【男性必見】EDの意味や症状について知っておきましょう!
- 【edの意味その1】edとは一体何の略?
- 【EDの意味その2】症状について
- EDが発生するメカニズム
- EDが引き起こす悪影響
- 日本人のED人口は?
- 原因からなる3タイプのED
- 器質性EDの原因
- 心因性EDの原因
- 薬剤性EDの原因
- EDの原因となる生活習慣とは?
- EDセルフチェックで確認を!
- 【女性の方へ】もし彼氏がEDだったら・・・?
- 病院でのED治療の流れについて
- EDの受診・相談が可能な病院
- EDは治療できます!お早めに病院へ!
【男性必見】EDの意味や症状について知っておきましょう!

多くの男性が密かに気にしているのがEDです。加齢とともに起こる現象ですが、それ以外にもいろいろ原因があります。まずEDとはどのようなものか。その意味と症状を具体的に知りましょう。そして、その原因とメカニズムを知ることで、対策をぜひとも知っておきましょう。いざというときに、慌てないように。
【edの意味その1】edとは一体何の略?


インポって聞いたことあるかな。以前はインポテンツ(Impotenz)の略でインポっていわれてたんだ。
でも、相手を罵倒するときに使われたりするので、いまはEDっていうのがふつうなんだ。




【EDの意味その2】症状について
EDの症状については、主に次の4つがあります。
1.性的興奮や刺激があるのに勃起しない
2.勃起に非常に長い時間がかかる
3.勃起しても維持できない
4.挿入中に中折れする
ちなみに、中折れとは、挿入している際に勃起力を失い小さくなることをいいます。
EDが発生するメカニズム


EDが発生するメカニズムはいくつかあります。
脳に性的刺激が伝わらない
視覚や触覚などによって、性的刺激を感じているのに、男性ホルモンであるテストステロンが作用しない、あるいは脳血管の障害などによってそれが脳に伝わらないので、性的興奮を得られません。性的興奮が陰茎に伝達されない
脳が性的刺激を感じて性的に興奮しているのに、その興奮が陰茎に伝わらず勃起しません。これには、血管障害、ホルモンや酵素の作用などさまざまな原因が考えられます。陰茎動脈の拡張が不十分
陰茎動脈が十分に緩まず拡張しないため、血液がよく流れずに、海面体に血液が送られにくく、海綿体の血液の圧力が不十分で勃起しません。サイクリックGMPがうまく生産されない
サイリックGMP(環状グアノシン一リン酸)が海綿体の平滑筋を弛緩させ、海綿体に血液が流れ込み、血液の圧力で海綿体が固くなって勃起が起こります。このサイリックGMPが一酸化窒素(NO)によってうまく生産されないと、勃起が起こりにくくなります。また、海綿体には、酵素PDE(ホスホジエステラーゼ)5があり、これがサイリックGMPを分解して勃起を終わらせます。そのため、PDE5が強いと勃起が抑えられます。血管平滑筋が弛緩されない
血管平滑筋が弛緩することで、血液が海綿体に流れ込み、勃起が起こります。サイリックGMPの生産以上、血流や筋肉の異常などで弛緩しないと勃起しません。血液が海綿体に送られない
性的刺激が陰茎に伝わり、一酸化窒素(NO)が放出されて、陰茎深動脈、螺行(らこう)動脈が緩み、海綿体の平滑筋を弛緩すると海綿体に血液が流れ込み、血液の圧力で海綿体が固くなって勃起が起こります。血管と平滑筋が弛緩しないと血液が海綿体に送られず、勃起しません。十分な勃起が起こらない
性的刺激、興奮が十分でない場合、精神的に何かがブレーキをかけている場合、極度の緊張で交感神経が優位に作用している場合、血管、神経、筋肉などに器質的異常がある場合などで、勃起しても、十分ではない状態になります。

勃起はどうして起こるのですか?
男性の勃起はかなり複雑なメカニズムを持っています。
1. 性的刺激を受けると、脳の中枢神経が興奮し、視床下部から情報が脊髄神経を通って陰茎に伝わります。
2.一酸化窒素(NO)が放出され、陰茎深動脈、螺行(らこう)動脈が緩みます。
3. NOにより生じたサイリックGMP(環状グアノシン一リン酸)が海綿体の平滑筋を弛緩させるので、海綿体に血液が流れ込み、血液の圧力で海綿体が固くなって勃起が起こります。
4.海綿体には、サイリックGMPを分解する酵素PDE(ホスホジエステラーゼ)5があり、これが勃起を終わらせます。
5.性的興奮を生み、脳の視床下部を刺激するのが、精巣でつくられる男性ホルモンのテストステロンです。6.勃起の末梢神経には、自律神経である交感神経系と副交感神経系のものがあり、副交感神経が優位に働くと勃起し、交感神経が優位に働くと萎縮します。
EDが引き起こす悪影響
EDの症状やメカニズムを知ったところで、EDになった場合どのような影響が起きるのかしていきましょう。





恋人、婚約者、妻などのパートナーとの不仲
恋愛対象がいる場合、性交渉は愛を確かめ合う大きな要素です。そのため、EDによって、愛情を疑ったり、同じ時間を共有すること、共感することなどに障害が生じて、パートナーと不仲になることが考えられます。
「男」として自信喪失
性機能は男性の力を象徴する一つの要素です。そのため、EDによって性機能の障害が生じると、男性としての自信喪失につながるります。
うつなどの精神病に
性機能の障害が起こることは、精神的にストレスを感じ、対人的にも自信を喪失し、コミュニケーション不全を伴って、うつなどの精神病に陥る可能性があります。
ノイローゼなどの神経症にも
性機能障害に悩み始めると、ストレスからノイローゼになったり、精神・神経疾患につながることが予想されます。
最悪、失業や自殺も
性機能障害による自信喪失は、対人関係の悪化から職場での孤立などにつながり、失業などにつながる可能性もあります。また、このような社会生活の崩壊によって、最悪の場合は、自殺を企図することにつながる可能性もないとは言い切れません。
日本人のED人口は?



1800万人以上がEDに!
1998年の調査によると、成人男性4人に1人がEDで悩んでいるといわれており、完全型ED(十分な勃起・挿入できない)が260万人、中等症ED(しばしばできない)が870万人で1130万人です。そして現在であれば、1800万人以上といわれ、2025年には2倍になるともいわれます。そして、40歳から60歳を比較すると、次のように、EDの%が増加します。
40歳だと5人に1人
1998年の調査では、年齢層別に見ると、40歳では20%、5人に1人がEDです。これは、男性更年期に入り、生活習慣病、メタボなどが増加する年齢です。
50歳では2.5人に1人
また、50歳では40%、つまり2.5人に1人がEDです。生活習慣病も増加し、かつ器質性EDの原因となる疾病の罹患率が増加すると考えられます。
60歳は1.7人に1人!
さらに、60歳では60%、1.7人に1人がEDです。この年齢になると、加齢による性機能の衰退、性的刺激の機会の減少、性的刺激の元となる感覚、五感の衰退などがみられます。


20代30代もピンチ!?
中高年、シニアからシルバー層においては上記のようにEDの可能性が高まります。しかし、20代、30代の若者も実はEDになりうる可能性があります。それは、現在がストレス社会であることと関連があります。現在、私たちはさまざまなストレスにさらされています。それは職場、学校、家庭のいずれにおいても同様です。自由と民主主義の時代、資本主義経済による自由主義競争の時代になり、景気が上昇している時代と比較して、景気が低迷し、少子化も含めて、大幅な景気の好転が望めない現代は、バブルまでの右肩上がりの成長はもやは夢となりました。そのなかで、人々は常によりよい生活、よりよい人生を求めて、向上、発展を求め続けることから強いストレスにさらされることりになります。
また、少子化が象徴するように、性の快楽の追求も衰えていることは、草食男子の問題、処女・童貞率の増加などが顕著に示しています。性的に異性に無関心であったり、パソコンやアニメなどのヴァーチャルの性のみに耽溺することで、具体的な人間と接する性交渉などに対する関心が薄れ、そういった場にあってはEDとなるケースも増えています。
原因からなる3タイプのED
EDになる場合、体の病気によるもの、心の病気によるもの、薬の副作用など、いろいろな原因が考えられます。
器質性ED
身体的な病気や機能障害、加齢による筋肉などの身体器官の衰えなどによって生じるEDです。例えば動脈の広がりが不十分であったり、血流が流れにくいとEDの原因になる可能性があります。血管や神経、筋肉に障害があると、EDの原因になりえます。
心因性ED
心理的ストレスなどによって、無意識に生じるEDです。EDにはこの原因も大きいといえます。例えば、EDかもしれないと意識すると、焦りなどによって、より勃起不全状態が続きます。
薬剤性ED
病気によって薬剤を処方されているときに、それが機能的にEDを生じさせることがあります。EDを生じる可能性がある特定の薬剤があります。
その他、生活習慣などによるもの
そして、生活パターンがEDの原因になっていることがあります。その一つが生活習慣病です。肥満、糖尿病といった生活習慣病はEDの原因となるものがあります。
器質性EDの原因
直接、性機能に関わる疾病
性機能をつかさどる前立腺に関する疾病の前立腺炎、前立腺がん、前立腺肥大症、さらに精液を作り出す精巣静脈瘤はEDの原因になります。また、陰茎への外科手術、陰茎折症によって、陰茎の勃起が得られないこともあります。さらに、男性更年期障害のなかには、EDがあります。
直接的にEDを生じる疾病
糖尿病性神経症、パーキンソン病、多発性硬化症、脊髄損傷、骨盤外傷、椎間板ヘルニアなどによる勃起に関わる神経の損傷・障害は、EDを生じることがあります。
間接的にEDを生じる疾病
肝機能障害
肝臓は男性ホルモンの合成・分解に関与し、肝機能が低下するとEDを発症する可能性があります。肝機能障害の薬がED発症に関連するともいわれます。また、バイアグラなどのED治療薬は肝機能障害を悪化させる可能性があるので、重篤な場合は禁忌とされています。
腎機能障害
腎臓もまた様々な物質の合成や代謝に関連し、その障害にEDがあります
心疾患
狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患は、心臓に酸素を送る冠状動脈がふさがれ心筋が血液不足になります。これによって陰茎動脈につながる血管が詰まればEDになります。
高血圧
高血圧症もEDの大きな原因の一つと考えられます。また、高血圧に対しする利尿薬やカルシウム拮抗薬、β遮断薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬の副作用が ED を引き起こす可能性もあります。
動脈硬化
動脈硬化で陰茎動脈への血流が阻害されれば、EDとなる可能性があります。
高脂質症
高脂血症は動脈硬化を引き起こす可能性があるので、それによりEDが発祥する可能性があります。
心因性EDの原因
直接的にEDを生じる原因
EDには心因的な原因も多く考えられます。結婚時には新婚で性交渉がうまくいかない新婚性勃起障害、さらに夫婦関係への重圧によっても、EDが起こります。また、それ以前に、女性から馬鹿にされた経験や、性行為での失敗、さらに女性との関係の構築できない場合もあります。それらをさかのぼると、誤った性教育や過去の性的なトラウマ、子ども時代に性的虐待を受けたことなどが心因的な障害となってEDを発症するケースがあります。
間接的にEDを生じる原因
うつ病は重度になると何事にも関心がもてず、何もやる気がおきません。そのため、性的関心や性的興奮もなく、EDに陥ります。不眠症は軽度の場合は性欲が昂進することがありますが、ひどくなると体力・気力ともに落ち、性交渉を試みてもEDとなる場合があります。ノイローゼ、職場でのストレスは、思い悩む対象にのみ意識が集中し、性的関心を抱けず、EDに陥ることが考えられます。
薬剤性EDの原因
病気により処方された薬剤が原因でEDを発症する可能性もあるようです。原因となりかねない薬剤を疾患別にまとめました。
循環器疾患のための薬剤
- 利尿剤
- 降圧剤
- 神経抑制剤
- 血液拡張剤
- 遮断剤
- 拮抗剤
- その他降圧剤
精神疾患のための薬剤
- 三環系抗うつ剤
- SSRI
- フェノチアジン系抗精神病剤
- スルピリド
- イミノスチルベン系抗てんかん剤
- パルピツール酸系睡眠剤
潰瘍のための薬剤
- H2 受容体拮抗剤
- 抗ドパミン剤
- その他抗潰瘍剤
ホルモン疾患のための薬剤
- 抗アンドロゲン剤
- LH-RH アナログ
- 抗男性ホルモン剤
- スタチン系脂質異常症治療剤
- フィブラート系脂質異常症治療剤
EDの原因となる生活習慣とは?



EDの原因となる生活習慣には次のようなものがあります。
- 喫煙によるニコチン摂取
- アルコールの摂取
- 動物性脂肪の多い食べ物の摂取
- 運動不足
- 睡眠不足
喫煙によるニコチン摂取
ニコチンには鎮静作用があります。ニコチンを多量に摂取することで、性的興奮が抑えられ、性的刺激に対して勃起しにくくなるケースがあります。
アルコールの摂取
適度なアルコールの摂取は、性的興奮を高めたり、行動欲を高めますが、アルコールの多量摂取は行動意欲を失わせ、性的興奮や性交渉に対する意欲を減退させます。
動物性脂肪の多い食べ物の摂取
動物性脂肪の多量摂取は、糖尿病、高血圧などの生活習慣病につながり、肥満の原因ともなります。それによる器質性EDを生じたり、疾病による行動意欲の喪失などが性欲を減退させることで、EDにつながります。
運動不足
運動不足は身体機能を減退させます。それによって、生活習慣病を生じたり、行動意欲の喪失による性欲の減退が生じます。
睡眠不足
睡眠不足は性欲を昂進させるケースがありますが、角の睡眠不足は行動意欲の喪失、身体機能の衰退によって、EDを生じる原因となります。
EDセルフチェックで確認を!
EDかもしれないと思っていても、なかなか病院に行きにくと考える方も多いでしょう。その場合は、サイトでセルフチェックをしてみてはいかがでしょうか。
下記のようなEDのセルフチェックをできるサイトがあります。
・セルフチェックができるサイト
ed-netclinic.com
ed-info.net
ed-care-support.jp
eastcl.com
ed.first-clinic.jp
セルフチェックでEDだと判明したら、ぜひ専門医の受診をおすすめします。個人で悩んでいるよりも、多くの患者を診ているプロフェッショナルの力を借りて治療することが、解決への早道です。
【女性の方へ】もし彼氏がEDだったら・・・?
EDについて不安に思う、あるいは対処法を知りたい方は、男性だけではありません。たとえばパートナーがEDかもしれない、EDになってしまった場合、女性としてどのように対処してあげれば一番良いのか?不安に思う方も多いですよね。女性側として気を付けるべきことまとめました。
傷つけるような言葉はNG!
EDには疾病による器質性、薬による薬剤性、そして心因性があります。ただ、それらが重なることも考えられます。そのため、心因的な要素も大きく影響します。
ED患者はEDであることをマイナスと考えており、女性から「どうして勃たないの」「私に魅力がないの」などといって責められると、焦りを生じて、より治りにくくなることが考えられます。そのため、女性の方は、「傷つけるような言葉はNG!」であることを認識してください。
まずは病院へ相談を
原因を特定するためにも、まずは病院へ相談することが重要です。原因が明確になれば、治療法がわかります。それに従って、女性は治療をサポートするようしてください。
病院でのED治療の流れについて
では、病院ではED治療はどのように進むのでしょうか。
病院でのED治療は、
電話や直接訪問などでの受付
ED専門医を探し、電話や直接訪問などでの受付を行います。
医師からの問診
医師からの問診を受けます。その際には、守秘義務によって患者のプライバシーは完全に守られますので安心して受診しましょう。
血圧及び脈拍測定/血液検査及び尿検査/心電図測定
検査として、血圧・脈拍測定、血液検査・尿検査、心電図測定などを行います。
ED治療薬の処方
問診と検査結果によって原因を特定し、器質性疾患や薬剤性疾患の場合は対応を行い、さらに、ED治療薬の処方を行います。
診察費等の支払
診察費などを支払います。EDの原因となる器質性疾患、薬剤性疾患、心因性疾患については保険が効きますが、ED治療に関する部分のみは保険は効きません。
EDの受診・相談が可能な病院
最後に、EDの相談や受診が可能な病院を紹介します。不安に思たら、まず病院の受診を考えてみましょう!
●東邦大学医療センター大森病院リプロダクションセンター
サイトはこちら
●自由が丘・松原医院
KSPクリニック溝の口健康管理センター
サイトはこちら
EDは治療できます!お早めに病院へ!
これで、EDのことはほとんどおわかりいただいたと思います。この基本的知識を持ったうえで、民間療法などには頼らずに、まずは専門医のいる病院に、ぜひともお早めに行ってみてください。4人に1人がEDです。悩まず、恥ずかしがらずに、病院に行くことが解決への近道です!