
カベルタは安全?バイアグラジェネリックのリスクとは
カベルタはバイアグラの海外製ジェネリック薬のようですが、その実態はどんな薬なのでしょうか?国内でも10種類程度販売されているバイアグラのジェネリック薬、その海外版にして人気のカベルタを検証してみました。
バイアグラにはジェネリックがある
バイアグラのジェネリック薬は、国内外合わせると十数種類以上販売されている人気薬です。日本では2014年以降、東和薬品や武田薬品など10社ほどが厚労省の承認を受け、処方箋医薬品として販売しています。
その実力と実態のほどはどんなものなのでしょうか?一緒に確認していきましょう。
カベルタとは
そもそもカベルタとはどういった薬なのでしょうか?購入する前に実態をよく知っておく必要がありますね。
バイアグラのジェネリック薬
カベルタはインド製で、ほかにカマグラ、ぺネグラ、シラグラといったジェネリック薬があります。バイアグラと主成分を同じくし、効果効能についてもさほど差がない医薬品のようです。
ただ、日本では認可されていませんので病院などでも処方はされません。日本では、バイアグラのジェネリック薬として「シルデナフィル錠」という名称で10種類程度販売されています。
すべて医師による処方箋医薬品ですので、ドラッグストアや通販では販売していませんし、これからもその予定はありません。
成分はバイアグラと同じ
主成分はバイアグラと同じ「シルデナフィル」という物質です。もともとは、ファイザー社がイギリスの研究所で狭心症の治療薬として開発していたのですが、思うような効果が認められず、臨床試験の途中で開発中止が決定されました。
しかし、臨床試験の被験者の中に陰部の勃起効果(血管拡張効果)があることが判明し、シルデナフィルは人類史上初のED治療薬の主成分として、1998年、アメリカからバイアグラの商品名で発売されます。
当初は「夢の新薬」として世界中で騒がれたのですが、アメリカで心疾患の薬を服用中の人の死亡事件が連続して起き、当時の厚生省が併用禁忌薬による副作用死抑制のため、スピード審査を敢行し、1999年から処方箋医薬品として認可した、という経緯があります。

販売会社
製造販売会社はインドのランバクシー・ラボラトリーズ社という会社で、ジェネリック医薬品部類では世界トップ10に入るインドの最大手の製薬会社です。2008年には第一三共(株)が5,000億円という巨額買収をしていました。
バイアグラの特許が2014年に消失するので、それ以降、国内でのバイアグラのジェネリック薬が販売されるのではという思惑もありましたが、買収合意直後に大きな問題が発覚します。
FDA(アメリカ食品医薬品局)による、アメリカへの製品輸出禁止処置が発行されたのです。
理由は、ランバクシー社のインド国内の工場における衛生管理問題でした。「工場内にハエが無数飛んでいる」「錠剤に異物が混入している」という報道もあったくらいです。
最大の取引先からシャットアウトされた第一三共(ランバクシー)は窮地に追い込まれますが、その後2014年に同じインドのサン・ファーマという製薬会社とランバクシー・ラボラトリーズの合併が成立し、今日に至るという経緯があります。
販売では世界の上位に入る会社とは言え、衛生問題はランバクシーに限った話ではないようで、実際にサン・ファーマ自体も2014年にFDAから衛生上の問題で製品輸出禁止処置を受けています。
これらは日本でも大きく取り上げられましたが、なかなか「カベルタ」とは結びつかなかったようですね。実際、バイアグラジェネリック薬の中で「カベルタ」は人気上位にランクインしています。
用量
25mg、50mg、100mgの3種類が販売されています。ちなみに日本国内で承認されているED治療薬の規格は、25mgと50mgの2規格のみで、100mgについては未承認ですので処方されることはありません。100mgは日本では規格外の医薬品、ということになります。
服用方法
基本的には、バイアグラと変わりません。1日1回、食前などの空腹時に服用し、次回服用時までに24時間の間隔を設ける必要があります。
注意点
- 満腹時の服用は効果が半減する可能性があります。
- お酒での服用は避けた方がいいです。
カベルタの効果・口コミ
ジェネリック薬とは言え、実際の効き目はどうなのでしょうか?バイアグラとの比較や口コミを確認していきましょう。
カベルタの効果をバイアグラと比較
カベルタもバイアグラも主成分は同じ「シルデナフィル」。主成分は同じでも添加物、製法が違うので、効き始めや持続時間に多少の差はありますが、効果はほとんど変わらないようです。
- 服用は1日1回。空腹時に飲むのが最大効果をひきだすと言われています。
- 服用後30分から1時間程度で効き始め、4~5時間程度持続します。
- 服用間隔は24時間以上あける必要があります。決められた容量以上は摂取してはいけません。
- 血流増進作用の薬なので、性的興奮や性欲増進作用はありません。
上記はカベルタ、バイアグラ双方の飲用方法や効果などの内容です。体調や人によって差が出るのはやむをえませんが、大きな違いは価格面と言えるでしょう。
ジェネリックのカベルタの方がバイアグラに比べると格安で入手できるようです。
ただ注意点もありますので、後ほど「カベルタの入手方法は個人輸入」の欄でくわしくご説明します。
カベルタ使用者の口コミ
意外と利用者は多く、効果も人により差はありますが、いい感触を得られているようです。実際の利用者の方の口コミをご紹介しましょう。
- カベルタ100mg利用者4/5あら六 男性今回複数の種類を購入した中で比較した感じですが、効いてくるのが遅いという印象がありました。ただ、効き目が長く続く感じで、久しぶりに夜の1回戦と朝の1回戦をこなすことができました。それまでは週一もままならなかったので、その変貌ぶりに妻も驚き喜んでくれました。
- カベルタ50mg利用者3/5ひろし 男性カベルタ50mgを半分にカットして、カップいっぱいの白湯で服用しました。 30分後には効果が出て堅くなりましたが、自然な堅さで先端はやや柔らかい感じでした。 ただ、持続力に欠け、服用6時間後には、刺激を与えても堅くなりませんでした。次回は1錠で試すつもりです。 2時間後に、右肩に軽い肩こりのような症状が出ましたが、それ以外は副作用のようなものは出ませんでした。
- ひどい副作用はありませんでした5/5男性バイアグラやシアリスなどの所謂純正品を服用していましたが、頭痛と鼻詰まりがひどいことから薬を変更しようとジェネリック医薬品に手を出しました。カベルタは、顔が火照るものの、純正品のようなひどい頭痛もなく鼻詰まりで少し苦しくなることもありませんでした。その上でバイアグラとカベルタの効果の差も感じませんでした。 中略 一錠では多すぎるので、私は4分の1錠にカットして服用しています。 空腹かどうかでも効果が変わるようでお腹いっぱい食事した後に服用した時は反応が鈍かったのでその点は注意が必要だと感じました。
副作用、 効果や持続時間などは人によって差が出ますが、効能的にはバイアグラと遜色ないようですね。上記の人たちは、副作用もさほど出なかったようで、コスパ的にも満足されているようです。

カベルタの入手方法は個人輸入
インド製のカベルタは、日本国内では一般的に販売されていません。では、どういった方法で購入できるのか?その方法や安全性を検証していきましょう。
日本では承認されていない
日本国内で販売されている薬は、薬事法に基づいて厚生労働省が認可した薬剤です。そのため添付文書も日本語で利用者が理解できるようになっています。
カベルタは日本国内では販売されていないインド製の薬なので、国の正式な承認薬ではありません。カベルタに限らず、国内の処方箋薬や市販薬にない海外製の薬剤はみな日本国の承認薬ではないのです。
しかし、個人が個人利用という目的に限って利用(輸入)する場合は違法ではありません。が、何かあった場合の責任は利用者(購入者)にあるということを理解しておく必要があります。
個人輸入のリスク
国内で販売されていない海外製の薬を利用(輸入)する場合は、「個人輸入」という形になります。個人で輸入するには、海外サイトの理解力(外国語の知識)、医薬品の輸入なので薬事法や税関、地方厚生局などへの申請・手続きやそれらの知識・理解力、税金・送料などの経費等が必要となるので、通常では非常に困難です。
そこで役立つのが「個人輸入代行業者」。個人輸入の様々な手間ひまを代行して行い、海外製品の輸入手続き(販売はしない。販売をすると違法)をしてくれる業者です。
利用者にとってはとても便利な業者ですが、すべての業者サイトが信頼できるとは限りません。悪質な業者が運営しているサイトが多く、詐欺行為(支払いをしても物が来ない)、非正規品(ニセモノ)や全く違うものが届いたりすることもよくあるようです。
平成25年2月の厚生労働省の資料によると、ED治療薬製造販売会社4社(ファイザー、バイエル、日本新薬、日本イーライリリー)による輸入代行サイトからの購入調査(平成21年12月)では、55.4%、184品中102品が偽造品であったという結果が出ており、WHO(世界保健機関)の調査では、所在地を隠匿している非合法なサイトから購入した医薬品のうち50%が偽造医薬品であったという結果も出ています。
これらの偽造品は、不潔極まりない場所で作られていたり、人体に重篤な被害をもたらす成分が混入されていたりしますので、もし服用すれば、命に関わる重大な危険性もあり得るのです。
通常、国が認可した薬剤を適正に服用していたにもかかわらず、副作用によって通院・入院などの治療を受けた場合、医療費などの実費保証をしてくれる「医薬品副作用被害救済制度」という公的制度があるのですが、海外製などの日本国が認可していない薬に対しては、この制度は当てはまりません。
もし、個人輸入でニセモノや粗悪品の薬を服用し健康被害にあったとしても、すべて自費で清算し、利用者個人の責任となってしまうのです。体調を崩し、命の危険にもさらされ、さらに多額の出費までもしなければならないという、最悪の事態になり得るのです。
ネットでの物品購入はごく当たり前に行われておりますが、海外製のED治療薬についてはこのような実態を理解したうえで、購入する必要があります。
他のインド製ジェネリック薬も同じ
バイアグラのインド製ジェネリック薬には、カベルタの他にカマグラ、ペネグラ、シラグラなどがありますが、これらの薬も厚労省の認可を受けていないので、国内での一般販売はありません。入手方法は個人輸入のみとなっています。
カマグラやシラグラは、バイアグラの国際特許がきれる前からインド国内で製造・販売されていたので、ジェネリックというよりはバイアグラコピー薬という印象が強いでしょう。
インド国内の事情
国際的には、特許権がきれる前に同一成分での製造販売は「物質特許」の侵害になります。インド国内の「物質特許は認めずに同一成分でも製法が違えば特許権の侵害にならない」「特許権を所持している製薬会社は、損害賠償などの訴訟を起こすことができない」という法律・特許制度の関係でコピー版の作成は可能だったようです。
特許期間中の同一成分を利用した製造販売は世界的観点からみれば違法となるのですが、インド国内では合法なので、バイアグラと同一主成分にして、効果が同じ、別な正規医薬品として認識されていました。
2005年以降は改定されて国際基準並みの制度になり、変わりつつあるようです。
どうしても購入したいならココ
「個人輸入のリスク」欄でも述べましたが、すべてを理解したうえで、それでも個人輸入したい方にはオオサカ堂という個人輸入代行業者があります。
サイトには会社情報や問い合わせフォーム、詳細なよくある質問欄などの掲載がしっかりされており、商品についての問い合わせや紹介などを一切行っていない点は、信頼性が高いと言えるでしょう。(個人輸入の代行のみできる業者なので、商品や販売に関わることを行うのは違法)。
ただし、オオサカ堂のサイトでも明記されていますが、何かあった場合は自己責任、ということを忘れずに購入してください。
カベルタの副作用・注意点
薬品である以上は副作用があるのはいたしかたないことですが、特に注意すべき点があるようです。
副作用
血管を拡張させ血流を良くさせることから、副作用の中では顔や体のほてり、頭痛などが多く、口の渇きや下痢・腹痛といった症状もあるようです。バイアグラの副作用の症状とほぼ同一となっています。
注意点
副作用もさることながら、最も注意しなければいけないのが「併用禁忌薬(へいようきんきやく)」です。併用禁忌薬は飲み合わせの悪い薬、もしくは飲み合わせてはいけない薬のことです。
ED治療薬は血管拡張・血流増進が目的の薬剤ですので、これらが弊害となる病気や薬を服用中の人はカベルタを飲用してはいけません。
併用禁忌薬は数十種類ありますので、注意しなければならない主な病気についてご紹介します。
- 心臓、血管系統に障害のある人
- 肝機能障害のある人
- 低・高血圧の人
- 網膜色素変性症(視野が狭くなっていく病気)の人
- 脳梗塞や心筋梗塞の既往歴のある人
- 未成年者
上記に関係する病気や薬を服用中の人は、個人輸入でED治療薬を購入せず、必ず医師に相談し、判断を仰ぐ必要があります。医師に相談せずに個人輸入によって服用した結果、命に関わる重篤な状況になりえる可能性があるからです。
もし、そのような状況になってしまったら、自分自身のみならず、家族にまで大変な負担や悲しい思いをさせてしまうことになりますので、くれぐれも注意が必要です。
バイアグラのジェネリック薬の死亡例
バイアグラやジェネリック薬を服用し、重体、死亡に至るケースは今まで多くありましたが、そのほとんどは医師の処方を受けずに、知り合いからもらったり、個人輸入で粗悪品やニセモノを服用してしまったりしたケースのようです。
日本での初めての死亡事件は、1999年に40代と70代の男性2人がバイアグラを服用後死亡しており、いずれも医師の処方は受けていなかったとして、当時の厚生省が注意喚起を行いました。
また、この時の発表内容によると、重度の副作用が33例あり、処方を受けずに服用していた人は25人、なんと3/4にものぼったとしています。正規品でない薬を安易に服用していたことが判明されています。
最近では2012年11月、ベルギーにて43歳のオランダ人男性がバイアグラと薬物を摂取し死亡(オランダ大衆紙アルメヘン・ダフブラット報道)。
その他、アメリカやロシア、他の国々でも死亡事例が発表されています。
粗悪品や偽造品が横行している実態を知り、安易に服用しないことが大事です。日本ではED治療薬は処方箋医薬品なので簡単に入手できる薬ではないということを理解する必要があります。
使うなら正規バイアグラを!
日本では正規医薬品として認められていない「カベルタ」。入手方法やリスクなどをご紹介してきましたが、EDで悩んでいるのなら、信頼できる病院での治療をお勧めします。
そして、医師のアドバイスの元、バイアグラなどの正規な処方箋医薬品を正しく服用しましょう。バイアグラやその他のED処方箋薬は、あくまでも治療薬であって、精力剤ではありません。
服用の仕方によっては命に関わる健康被害のあることを、認識しておく必要があります。